「貴重な時間の過ごし方」
牧師 今井直喜
先日、新聞の記事に、定額給付金のトラブルで70歳の男性が担当の市の職員を殴ったと出ていました。何でも必要な書類が揃っていなかったので、持ってきて欲しいと担当者が言ったところ、その男性が怒鳴り込んできたらしいのです。何に腹を立てられたのかよくわかりませんが、結果的にその男性は傷害の罪で逮捕されてしまいました。
私たちが人生を幸せに生きるために必要なことの一つは、寛容であることです。簡単に言うと大目に見るということです。もちろん、身を守るために戦わないといけないことがあるでしょう。それでも、自分の意見を声高に主張するだけでなく、相手も話もじっくり聞いてあげることが必要でしょう。
日本のことわざに「負けるが勝ち」というのがあります。ところが、最近の日本社会の状況は、この精神がなくなっていき、ゆずったり、相手に合わせるということが少なくなっているような気がします。「勝ち組」「負け組」という言葉が表しているように、人生を他人との勝ち負けでしか見れないようになっているようです。
聖書にこんな言葉があります。「兄弟愛をもって互いに愛し、尊敬をもって互いに相手を優れた者と思いなさい。」
受験やビジネス、スポーツの世界において、競争というものがあります。しかし、人生そのものは周りの人との勝ち負けを競うものではありません。そもそもそんな競争は無意味です。私たちはみなそれぞれ異なり、得意なことも違い、不得意なことも違います。条件が全く違うのに、競争しても無意味です。違う者同士が共に幸せに生きていくためには、争って勝ち負けを決めるのではなく、協力して、共に弱さを補い合うことのほうが有効なのです。
そこには、互いの違いを認め、尊敬しあうことが必要ですし、お互いの弱さについて寛容であることが求められます。自分も含め、人間は誰も完璧な人はいないからです。 何か気に障ることがありましたか?他人の言動に感情を荒立てることがありましたか?一度、大目に見てあげて下さい。そうすれば、あなたの貴重な今という時間が、穏やかに過ごせます!


